遺伝子治療は、「ヒトの疾病の治療を目的として遺伝子あるいは遺伝子を導入した細胞を生体に投与すること」と定義されます。1990年に米国で先天性酵素欠損症の患者に世界で初めて遺伝子治療が施行されて以来、欧米諸国を中心に様々な遺伝子治療の臨床応用が試みられています。現在では、施行された遺伝子治療プロトコールはすでに600を越えており、実際に遺伝子を導入された患者は5000人以上に達しています。しかし、欧米諸国に比べて、我が国の先端医療開発の現状はかなり遅れているといえます。その一因として、我が国の大学機関における先端医療開発のための人的・物的支援体制の不備があげられます。米国のいくつかの大学機関においては、遺伝子医療や再生医療のためのGood
Manufacturing Practice (GMP)規格に基づいた臨床レベルの生物製剤の調製、準備が可能となっており、それらの施設を中核としたセンター構想が具体化してきています。